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永田助教の携わった超小型衛星「EGG」ミッション完遂

 展開型エアロシェル実験超小型衛星「EGG(re-Entry nanosatellite with Gossamer aeroshell and GPS/iridium)」は、東京大学を中心とした国内の大学と、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所の研究チームによって開発された超小型衛星であり、本研究科産業創成工学専攻先端機械学講座(工学部機械システム系学科)の永田靖典助教もこのEGGミッションに携わりました。
 宇宙ステーション補給機「こうのとり」6号機に搭載されたEGG衛星は、2016年12月9日にH-IIBロケット6号機で打ち上げられ、12月14日に国際宇宙ステーションに到着しました。その後2017年1月16日に国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟から放出され、地球周回軌道へ投入されました。このEGGミッションでは軌道上で、ガスを充填することで膜面エアロシェルを展開し、エアロシェルによる空気ブレーキの効果を確認するとともに、イリジウム衛星通信による衛星運用の実証を行いました。最終的にEGG衛星は2017年5月15日に大気圏へ突入し、予定通り焼失して、ミッションを完遂しました。この展開型エアロシェルは、これまでの大気圏突入システムにはない特徴や利点をもつ新しいシステムであり、より安全な地球への帰還を実現する技術としても注目されています。
 永田助教はこのEGGミッションにおいて、イリジウム衛星通信を用いた衛星運用システムの構築、衛星軌道や通信可能なタイミングの予測を担当し、ミッション遂行に大きく貢献しました。

EGGミッションの成果は、6月23日にJAXAより記者発表されました。記者発表の様子は次のURLよりご覧いただけます。

http://fanfun.jaxa.jp/jaxatv/detail/10250.html

(17.06.27)