研究科紹

研究科長からのメッセージ

自然科学研究科長
富岡 憲治

自然科学研究科は,昭和624月に博士課程研究科として発足し,時代と社会の要請による数度の改組を経て,現在は博士前期課程8専攻,博士後期課程5専攻から成る区分制の博士課程と,5年一貫制博士課程1専攻とで構成される総合大学院となっています。理学部,工学部を基礎学部とし,惑星物質研究所ならびに異分野基礎科学研究所も含めて,教員270余名,学生1000余名を擁する岡山大学で2番目に大きな研究科です。その目標とするところは,科学技術立国としてのわが国の発展を支える人材の育成にあります。

岡山大学は世界トップ大学と伍して卓越した教育研究を推進することを目指しており,本研究科はまさにその屋台骨を支える重要な大黒柱としての役割を担っています。理学系を中心とした分野では,植物の光合成,水の物理化学,超新星背景ニュートリノ,超伝導,気候変動をはじめとする,多くの基礎研究で先導的成果を産み出しつつあります。工学系では,材料科学,新形態触媒,ロボット,言語処理・言語分析システム等の開発など,多くの研究成果が挙げられています。他方で,これらの基礎研究と応用研究を個別に深化・発展させるだけでなく,両者を融合させることで新たな分野を開拓することを目指しています。人工光合成や微生物由来のナノ構造制御鉄酸化物の機能創出などはその一例です。大学院生は講義,演習等により,知識や能力を養うことに加えて,これらの研究活動に従事することにより,それぞれの学問領域において研究を深化させる技術力,思考力,人間力を身に着けるとともに,新たな領域を切り拓く広い視野と研究力を養うことができます。2年間の博士前期課程を終えるとき,あるいはそれに続く3年間の博士後期課程を修了するとき,各自は入学時点に比べて大きく成長したことを自覚することができるでしょう。

近年,以前にも増して国際的に活躍できる力が求められています。現代世界は,食糧,エネルギー,地球温暖化,砂漠化,オゾンホールなど,多くの解決すべき問題を抱えています。これら諸問題の解決のためには,英知を結集し,世界と協力して取り組むべき局面にあると言えます。今後はますます多様な文化,社会,言語,宗教を背景とする人々と相互に理解し,協力して問題解決にあたる力が求められるでしょう。実際,本研究科では多くの国際的な共同研究が行われており,修了生も世界の各方面で活躍しています。本研究科では,専門性を養うばかりでなく,国際社会で活躍できるグローバルな感性,理解力,発信力を身に着けることも意識した教育を進めています。

本研究科で培った力は実社会で大いに役立つとともに,活躍の場を広げてくれるはずです。岡山大学大学院自然科学研究科を,国内外で活躍するための研鑚の場として選んでいただければ幸いです。